セクハラ被害を受けた後、「もう職場に行けない」「顔を合わせるだけで体が震える」——そう感じているなら、あなたの心と体は正常な反応を示しています。それは弱さではなく、深刻なダメージを受けているサインです。
このガイドでは、セクハラ被害を受けた労働者が「休職する権利」を行使し、収入を守りながら雇用を継続するための実務手順を、法的根拠とともに一から解説します。心療内科への受診から傷病手当金の申請、労災認定まで、段階ごとにやるべきことを明確にしますので、「何から手をつければいいかわからない」という状態から今日の行動を決められるようになります。
セクハラで「職場に戻れない」と感じたら休職は正当な権利です
「休職したいと思うのは大げさではないか」「職場から逃げているだけではないか」——そう自分を責めてしまう方は少なくありません。しかし、法律はセクハラ被害による休職を「逃げ」ではなく、労働者として当然行使できる正当な権利として位置づけています。
職場とはそもそも、安全で働けることが保障された場所でなければなりません。その安全が壊された状態で無理に出社し続けることは、義務でも美徳でもありません。まず、その前提をしっかり理解してください。
休職が認められる根拠法令
セクハラ被害による休職には、複数の法律が根拠として重なり合っています。
男女雇用機会均等法11条は、事業主にセクハラを防止する措置を義務づけています。この義務を怠り、労働者が精神的・身体的被害を受けた場合、事業主は「安全配慮義務違反」として民事上の責任を負います。安全配慮義務は労働契約法5条にも明記されており、使用者は「労働者がその生命・身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をする」義務があります。
この義務に違反してセクハラが発生し、労働者が療養を必要とする状態になった場合、療養のための休業は正当な権利行使です。休職中の雇用関係は原則として継続し、就業規則に基づく休職期間中は解雇できません。労働基準法19条は業務上の疾病休業中の解雇を禁止しており、セクハラが労災認定された場合は療養中および療養後30日間の解雇も禁止されます。
健康保険法99条に基づく傷病手当金は、業務外の傷病で働けなくなった労働者に対し、最長1年6ヶ月にわたって給与相当額の約3分の2を支給する制度です。セクハラによる精神的ダメージが業務外傷病として認定されれば、この給付が受けられます。労災認定が認められた場合は労災保険から休業補償給付として給与の約80%が支給されます。
「適応障害」はセクハラ後に最も多く診断される傷病の一つ
セクハラ被害の後、心療内科や精神科を受診した際に最も多く診断されるのが「適応障害」です。適応障害とは、特定のストレス因(この場合はセクハラという職場環境)に対する反応として、気分の落ち込み・不眠・強い不安・身体症状(頭痛・吐き気・動悸など)が生じる状態を指します。
重要なのは、適応障害の診断書には「職場環境に起因するストレス反応」という形で原因が記載されることが多く、これがセクハラとの因果関係を医学的に証明する証拠になる点です。診断書は後述する傷病手当金の申請、労災認定、損害賠償請求のいずれの場面でも中心的な証拠となります。
「病院に行くほどの状態ではないかも」と思っている方も、まず受診してください。診断書の取得は治療の入口であると同時に、権利行使のための証拠収集でもあります。
【STEP1】まず受診する——心療内科・精神科での診断書取得
何科を受診すればいいのか
「心療内科」と「精神科」のどちらに行けばよいか迷う方が多いですが、どちらでも問題ありません。
- 心療内科:ストレスや心理的原因による身体症状(胃痛・頭痛・不眠など)が中心の方
- 精神科:強い抑うつ・パニック・解離症状など精神症状が強い方
どちらに行っても適応障害・うつ病の診断と診断書の発行は可能です。初診の予約が取りやすい方を選んでください。「メンタルクリニック」を名乗る診療所は心療内科・精神科を兼ねている場合がほとんどです。
受診前に準備すること
診察時間は初診でも15〜30分程度が一般的です。限られた時間で正確な情報を伝えるために、以下を事前にメモしておきましょう。
- いつから・どのようなセクハラがあったか(大まかな時期と行為の概要)
- どのような症状が出ているか(不眠、食欲不振、動悸、職場のことを考えると気分が悪くなるなど)
- 症状が始まった時期
- 職場に行けない・行きたくないと感じていること
「セクハラにあいました」と明確に伝えてください。原因が明確であるほど、診断書にストレス因との関連が記載されやすくなります。
診断書の依頼の仕方
受診後、「職場への休職申請のために診断書が必要です」と医師に伝えます。多くの場合、医師から「休職が必要な状態かどうか」の判断が示されます。診断書には以下が記載されます。
- 傷病名(適応障害、うつ病、抑うつ状態など)
- 休職が必要な期間(例:「○週間〜○ヶ月の休養を要する」)
- 作成日・医師署名
診断書の発行には数日〜1週間かかる場合があります。費用は概ね3,000〜5,000円程度です(保険適用外)。
今すぐできること: 近くの心療内科・精神科に電話またはWebで初診の予約を入れてください。「仕事のストレスで眠れない」という理由だけで予約できます。
【STEP2】会社への休職申請——就業規則の確認と申請書類の提出
休職制度の確認
法律上、「休職」という制度そのものを義務づける規定はなく、休職の手続き・期間・条件は会社の就業規則によって定められています。まず就業規則の「休職」に関する条項を確認してください。在籍1〜2年程度の短期在籍者の場合、休職期間が短く設定されている場合があります。
就業規則は会社に請求する権利があります(労働基準法106条の周知義務)。手元にない場合は、総務・人事部門に「就業規則を確認したいのですが、送付していただけますか」とメールで請求してください。記録に残すことが重要です。
休職申請の手順
以下の流れで手続きを進めます。
① 診断書の準備(STEP1で取得済み)
② 休職願・申請書の記入
会社所定の書式がある場合はそれを使用します。書式がない場合は、以下の内容を含む簡単な書面を自作しても問題ありません。
- 氏名・所属部署・社員番号
- 休職希望開始日
- 傷病名(診断書の記載に合わせる)
- 休職予定期間(診断書の内容に準じる)
③ 提出先
直属の上司がセクハラの加害者または関係者である場合は、人事部門・総務部門・ハラスメント相談担当者に直接提出してください。加害者に書類を渡す必要はありません。提出はメール添付でも可能で、その場合は送信記録が証拠になります。
④ 書面で提出・記録を残す
口頭だけで申請せず、必ずメールや書面で申請したことを記録に残してください。後から「申請がなかった」と言われるリスクを防ぎます。
会社が休職申請を拒否した場合
就業規則に休職規定があるにもかかわらず正当な理由なく申請を拒否することは、安全配慮義務違反に当たり得ます。この場合は、労働基準監督署または都道府県労働局の「総合労働相談コーナー」に相談してください。弁護士への相談も有効です。
今すぐできること: 会社のイントラネットまたは入社時に渡された資料の中から就業規則を探し、「休職」の項目を確認してください。
【STEP3】傷病手当金の申請——休職中の収入を守る手続き
傷病手当金とはどんな制度か
傷病手当金は、健康保険法99条に基づく給付です。業務外の傷病(セクハラによる適応障害など)で連続3日以上仕事を休み、4日目以降も就労できない状態が続く場合、給与の約3分の2(標準報酬日額の3分の2)が最長1年6ヶ月支給されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給額 | 標準報酬日額 × 3分の2 |
| 支給期間 | 最長1年6ヶ月(支給開始日から通算) |
| 待期期間 | 連続3日間の休業(待期)が必要。4日目から支給 |
| 申請先 | 加入している健康保険組合または協会けんぽ |
| 給与との関係 | 給与が支払われていない日が対象。一部支払われた場合は差額を支給 |
申請書類の入手と記入方法
申請書の入手先:
– 協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入している場合:協会けんぽのWebサイトからダウンロード可能
– 健康保険組合に加入している場合:会社の総務・人事部門または健保組合に請求
申請書は「被保険者記入欄」「事業主記入欄」「医師記入欄」の3部構成になっています。
記入の手順:
- 被保険者記入欄(本人が記入)
- 氏名・住所・被保険者番号
- 傷病名(診断書と一致させる)
- 療養のため仕事に就けなかった期間
-
給与の支払い状況
-
事業主記入欄(会社が記入)
- 出勤状況の確認
- 給与支払いの有無と金額
- 会社の証明(押印)
セクハラの加害者が会社の上位者であるなど、会社との関係が困難な場合は、人事部門や担当部署に記入・押印を依頼してください。会社が正当な理由なく証明を拒否した場合は、加入している健保組合・協会けんぽに相談することで対応策を教えてもらえます。
- 医師記入欄(担当医が記入)
- 傷病名・療養期間・就労不能の意見
- 受診の都度ではなく、まとめて申請することも可能
申請のタイミングと注意点
傷病手当金は原則として1ヶ月ごとに申請します(申請書1枚で1ヶ月分)。申請が遅れても時効(2年)内であれば遡って請求できますが、医師や会社の証明をその都度取るのが現実的に難しくなるため、休職開始から1〜2ヶ月後に第1回目の申請を行うことをお勧めします。
振込先は本人の口座に直接振り込まれます(会社経由ではありません)。
今すぐできること: 協会けんぽまたは健康保険組合のWebサイトにアクセスし、傷病手当金の申請書をダウンロード・印刷しておきましょう。
【STEP4】セクハラの記録と証拠保全——雇用継続を守るために
休職中も、セクハラの事実を示す証拠を適切に保全しておくことが、雇用継続と将来の法的対応において極めて重要です。
時系列記録の作成
被害を受けた日時・場所・行為の具体的内容を時系列で記録します。記憶が鮮明なうちに作成することが最も重要です。以下の項目を含めてください。
- 日時(年月日・時刻)
- 場所(執務室・会議室・社外など)
- 加害者の言動(できるだけ正確に、「言葉通り」に記録)
- 自分がどのように感じ・反応したか
- 第三者が同席していた場合は氏名
- その後の体調・精神状態の変化
記録はクラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)にも保存し、職場の端末にのみ保存しないようにしてください。
客観的証拠の保全
- メール・チャット・LINEのスクリーンショット:日付と送受信者が確認できる状態で保存
- 音声録音:会話の録音は、自分が当事者である場合は違法ではありません。一方的な録音は証拠として有効です
- 診断書・受診記録:コピーを複数箇所に保管
- 職場内の書類・業務記録:セクハラが職務上の立場を利用したものである場合は関連書類も保全
会社への申告と記録
セクハラの事実をハラスメント相談窓口または人事部門に申告する際は、必ずメールで行い、送信記録を保存してください。口頭での申告は後から「そういう話は受けていない」と言われる可能性があります。申告メールには以下を含めてください。
- セクハラの事実の概要(時期・加害者・行為の内容)
- 申告日時点での自身の状態(診断名・休職中である旨)
- 会社として調査・対応を求める旨
休職中の雇用継続——解雇・退職勧奨への対応
雇用維持の権利を知る
療養のための休職中は、就業規則の休職期間が満了するまでの間、原則として解雇できません。特に以下の場合は解雇禁止が法律で定められています。
- 労働基準法19条:業務上の疾病による療養期間中および療養終了後30日間の解雇禁止
- セクハラが労災認定された場合(業務上の傷病として認定)は上記が適用されます
また、セクハラを申告したことを理由とした不利益取扱い(解雇・降格・減給など)は男女雇用機会均等法11条の2で明確に禁止されています。申告後に不利益な扱いを受けた場合は、これ自体が均等法違反として都道府県労働局に申告できます。
退職勧奨を受けた場合の対応
休職中や復職時に「退職してはどうか」と打診された場合、これは「退職勧奨」です。退職勧奨に応じる義務はありません。
退職勧奨への対応として、以下を実践してください。
- その場で即答しない:「検討します」と伝えて時間を稼ぐ
- 会話を記録する:可能であれば録音、または直後に内容をメモ
- 弁護士または労働組合に相談する:専門家の助言なしに合意書・退職届にサインしない
- 「退職強要」と判断された場合:不法行為として損害賠償請求の対象になります
セクハラ被害で活用できる相談窓口と支援機関
各機関は相互に連携しており、どこに相談しても他の機関を紹介してもらえます。まず最も連絡しやすい窓口から相談を始めてください。
行政の相談窓口
| 機関名 | 電話番号 | 対応内容 |
|---|---|---|
| 総合労働相談コーナー(都道府県労働局) | 各都道府県の労働局 | セクハラ・休職・解雇などの相談。無料。秘密厳守 |
| 労働基準監督署 | 全国に設置(厚生労働省Webで検索可能) | 労働基準法違反・労災申請の相談 |
| 女性の人権ホットライン(法務局) | 0570-070-810 | セクハラ・性差別に関する人権侵害相談。無料 |
| よりそいホットライン | 0120-279-338 | 24時間対応。性暴力・職場問題を含む総合相談 |
| 配偶者暴力相談支援センター | 各都道府県 | DV・ハラスメント被害者の支援 |
法的支援
| 機関名 | 内容 |
|---|---|
| 日本司法支援センター(法テラス) | 弁護士費用が払えない場合の法律相談・弁護士費用立替制度。0570-078374 |
| 弁護士会の法律相談センター | 初回30分無料〜有料の法律相談 |
| 社会保険労務士 | 傷病手当金申請・就業規則確認のサポート |
医療・心理的支援
- 産業医(在籍中の場合):会社の産業医に相談し、就業上の配慮を求めることができます
- EAP(従業員支援プログラム):大企業では外部カウンセリング機関との契約があることが多いです。人事部門に確認してください
- 精神科・心療内科:継続的な治療と診断書の発行のために定期受診を続けてください
労災認定という選択肢——セクハラを「業務上の傷病」として認定する
傷病手当金は「業務外の傷病」を対象とするのに対し、労災保険の休業補償給付はセクハラという業務上の出来事が原因の傷病を対象とします。
厚生労働省は「心理的負荷による精神障害の認定基準」(令和5年9月改定)において、「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」「セクシュアルハラスメントを受けた」を業務上のストレス因として明示しています。この改定により、セクハラによる精神障害の労災認定が認められやすくなりました。
労災認定のメリット
- 給与の約80%(休業補償給付60%+休業特別支給金20%)が支給される(傷病手当金の約3分の2より高率)
- 療養費(医療費)が全額給付
- 認定されると会社の安全配慮義務違反を法的に裏付ける材料となる
- 傷病手当金との併給はできないが、切り替え申請が可能
労災申請の手順
- 労働基準監督署に相談(管轄はハローワーク検索で確認)
- 「業務上精神障害に係る労災保険給付請求書」を提出
- 時系列記録・診断書・証拠を添付
- 監督署が会社・医療機関へ調査を実施
- 支給決定(認定まで数ヶ月かかる場合あり)
よくある疑問とその回答
以下のFAQは、セクハラ被害を受けた方が休職・給付手続きを進める際によく直面する疑問をまとめたものです。
Q1. 休職中に会社から「自主退職してほしい」と言われたらどうすればいいですか?
退職に応じる義務は一切ありません。口頭でも書面でも「退職しません」と明確に伝え、そのやり取りをメールで記録に残してください。もし圧力が続く場合は、都道府県労働局または弁護士に相談してください。退職強要は不法行為として損害賠償請求の対象になります。
Q2. 傷病手当金の申請で、会社に休職理由(セクハラ)を知られますか?
傷病手当金の申請書には傷病名(適応障害など)は記載されますが、原因(セクハラ)まで詳細に記載する欄はありません。ただし、事業主欄への記入を依頼する際に間接的に伝わる可能性はあります。申請書の内容について不安がある場合は、加入している健保組合・協会けんぽに事前に相談してください。
Q3. 休職期間が終わりそうですが、まだ復職できません。どうなりますか?
就業規則に定められた休職期間が満了すると、多くの場合「自然退職」または「解雇」となる旨の規定があります。しかし、医師が就労不能と判断しているにもかかわらず機械的に退職処理をされた場合は、解雇の有効性を争える可能性があります。主治医と相談して休職延長の診断書を取得し、人事部門に休職延長を申請してください。応じてもらえない場合は弁護士に相談を。
Q4. セクハラの加害者が上司で、会社に相談しにくい状況です。どうすればいいですか?
加害者を迂回して人事部門・コンプライアンス窓口・社外の通報窓口(ある場合)に直接申告してください。それも困難な場合は、会社内部の手続きを経ずに都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に申告することができます。同局は事業主への指導・助言権限を持っており、あなたの個人情報を秘密として保護しながら企業に対して改善を促すことができます。
Q5. 休職中に転職活動をしてもいいですか?
法律上は禁止されていませんが、就業規則に「休職中の就職活動・就業の禁止」規定がある場合は注意が必要です。ただし、療養に専念する義務がある傷病手当金受給中に就労可能と判断されると、給付が止まる可能性があります。慎重に進めたい場合は社労士や弁護士に確認してください。
Q6. セクハラの記録を会社に知られると、報復を受けるのではないか心配です。
記録を取ることは、個人的な防衛行為です。会社に知られるリスクを避けるため、記録はプライベートのスマートフォンやクラウドストレージに保存し、職場のパソコンや会社ネットワークには保存しないようにしてください。また、セクハラ申告後の報復的な処遇は、法律で明確に禁止されています。万が一報復を受けた場合は、その事実も記録に残し、都道府県労働局への申告理由とすることができます。
今日から動くための行動チェックリスト
以下のチェックリストを使い、今日・今週・今月のアクションを確認してください。一人で全部やろうとせず、できることから一つずつ進めましょう。
今日(24時間以内)
– [ ] 近くの心療内科・精神科に初診予約を入れる
– [ ] セクハラの出来事をメモ帳やスマホのメモアプリに書き出す
– [ ] 証拠になるメール・LINEのスクリーンショットをプライベートのストレージに保存する
今週(7日以内)
– [ ] 心療内科・精神科を受診し、診断書を依頼する
– [ ] 就業規則の「休職」に関する条項を確認する
– [ ] 総合労働相談コーナー(都道府県労働局)または法テラスに電話相談する
今月
– [ ] 診断書を人事部門(または相談窓口)に提出し、休職申請を完了させる
– [ ] 傷病手当金の申請書を入手・記入し、医師・会社の証明を得て提出する
– [ ] 時系列記録を完成させ、バックアップを複数箇所に保存する
まとめ:今あなたにできることから始める
セクハラ被害を受けた後に「職場に戻れない」と感じることは、心と体が出しているSOSです。それは症状であり、異常ではなく、正常な防衛反応です。休職という選択は、自分を守り、回復し、そして将来的に権利を行使するための土台を作る行動なのです。
「一人で全部解決しなければならない」と思わないでください。このガイドに示した行政機関・医療機関・法律専門家は、あなたを助けるために存在しています。傷病手当金制度、労災制度、相談窓口、法的支援——これらは被害者を保護するために国が用意した仕組みです。
今あなたにできることは、予約の電話を入れることだけです。心療内科・精神科への電話一本から、全てが始まります。診断書を取得し、会社に申請し、給付手続きを進める——これらは法律で認められた正当な権利です。
セクハラによる心身のダメージから回復することは、あなたの責任ではなく、あなたの権利です。まず一つの行動を今日中に。

